笑顔が一番。なのか?

ずっと前の話だが、本番前の深夜の煮詰まった打ち合わせで、今にして思うとそれも嗤ってしまうが、一番てんぱっていたのは私だったことがある。今ここで確認しておかないとマジヤバイことが多すぎて、攻め込むような物言いばかりになっておったのじゃ。それはそれでヤバイ訳なんだが。
ようやく「じゃあ明日の朝食の時までに確認しといて下さい。朝食で少しヒアリングしたいんで」と俺が折れて会議は少し休憩になったのだが、その時にチームの人から「スマイルを忘れちゃ駄目だよ」と肩を叩かれて以来、スマイルってなんか無責任でいいよなあと思っていたことを思い出すような深夜のソーラン大会で見る若者の笑顔である。
そんなに必死で笑わなくてもいいじゃん。
本当の笑顔はいざ知らず、すっごい状況での張り付いたような笑顔が気持ち悪くてしょうがない。シンクロナイズドスイミングの選手たちの見せる笑顔、みたいな。
笑うことを抑圧された時代、というのがあったとしよう。奪われた笑顔を取り戻すことは素敵なのだと思うが、笑顔のモチベーションが強制的なものであるなら、そんな笑顔はもう見たくないのだ。ゆるい笑顔が苦手。ずっと笑っている人を見ると莫迦だろうと思うくらい。
怒りたいときは怒ればいいと思うし。泣きたいときは泣けばいいと思うし。笑いたいなら笑えばいいだけで笑いたくないのに笑う人を見ると俺が悲しくなるから。